🐾ちょっと珍しい病気のご紹介:犬の「尿道脱」って知っていますか?
目次
1. どんな病気?
尿道脱(にょうどうだつ)は、雄犬の尿道の一部(粘膜)が陰茎の先端から飛び出してしまう病気です。
通常は見えないはずの尿道の内側が、赤く小さな「いぼ」や「突起」のように見え、出血を伴うこともあります。
特に短頭種(ブルドッグやボストン・テリアなど)の若い男の子のワンちゃんに多く見られる、やや珍しい病気です。
2. どうして起きるの?
尿道脱の原因ははっきりと特定されていませんが、以下のような要素が関係すると考えられています
- 性的興奮やマウンティング行動(特に未去勢犬)
- 排尿時のいきみ(膀胱炎、尿石などによる)
- 呼吸がしづらくていつもいきんでいる子(短頭種に多い)
- 先天的な尿道の支持組織の弱さ
これらが重なることで、尿道の内側が反転して飛び出てきてしまいます。
3. どんな犬がなりやすいの?
尿道脱は以下のような特徴のある犬に多く見られます
犬種
- イングリッシュ・ブルドッグ、ボストン・テリア、フレンチ・ブルドッグなど
年齢
- 6か月〜2歳くらいの若い犬
性別
- 圧倒的に雄に多い(雌ではほとんど見られません)
4. 飼い主さんが気づくサイン
以下のような症状が見られたら、尿道脱の可能性があります
- 陰茎の先端に赤い小さな突起物が見える
- おしっこに血が混じる(あるいは陰茎から血が滴る)
- 陰部をよく舐めている
- 排尿しづらそうにしている(頻尿、いきみ)
🐶【ポイント】
陰茎先端に見慣れない赤い突起が出ている場合は、早めに受診を!
5. どうやって診断するの?
診断は基本的に視診(見た目)で可能です。
陰茎先端を観察することで、尿道の粘膜が飛び出しているかどうかがわかります。
必要に応じて以下の検査も行います
- 尿検査(膀胱炎や結石が関係していないか)
- 超音波検査・X線(結石や他の異常の有無)
- 病理検査(腫瘍との区別が必要な場合)
6. 治療方法は?
尿道脱の治療には以下のような方法があります
🔹 一時的な整復(保存療法)
- 飛び出した粘膜をやさしく押し戻す
- 必要に応じて外側を縫って再脱出を防ぐ
- 舐め壊し防止のためエリザベスカラーを装着
- 性的興奮が原因なら鎮静剤を使うことも
ただし、再発することが多いため、根本治療には外科手術が必要なことが多いです。
🔹 外科的治療(根治術)
- 飛び出た尿道粘膜を切除し、正常な部分を縫合します
- 必要に応じて尿道を陰茎に縫い付けて固定する手術も併用
- 去勢手術を同時に行うことで、再発予防に効果が期待できます
🩺【注意】
術後も数日間は安静&再発防止の管理が必要です!
7. 予後はどうなの?
手術によって多くのワンちゃんが元通りの生活に戻れます🐾
ただし、再発がやや多い病気でもあるため、早めの処置が大切です
去勢や生活管理(興奮を避ける、排尿障害の予防など)が再発防止のカギです
8. まとめ
| ポイント | 内容 |
|---|---|
| 病名 | 尿道脱(雄犬に多い珍しい病気) |
| よくある犬種 | イングリッシュ・ブルドッグ、ボストン・テリアなど |
| 主な症状 | 陰茎先端の赤い突起、出血、舐め壊し、頻尿 |
| 治療 | 整復・外科的切除・去勢など |
| 再発対策 | 興奮のコントロール、去勢、呼吸・排尿管理など |
🐶 最後に
尿道脱は珍しいながらも、見た目ですぐにわかる病気です。
愛犬にいつもと違う様子があれば、無理に触らず、まずは早めにご相談ください。
「赤いできものが出てきた」「血が出ている」「おしっこが変」そんなサインを見逃さないことが、ワンちゃんの快適な毎日を守る第一歩です。
📞気になる症状があれば、お気軽にご連絡・ご相談ください!
