― 犬・猫の「直腸脱(肛門脱)」とは?
ある日、愛犬・愛猫のお尻を見ると、何か赤いものが出ている…。
そんなときに考えられるのが「直腸脱(ちょくちょうだつ)」です。
この記事では、直腸脱とは何か?どうして起こるのか?どうすればよいか? をわかりやすく解説します。
目次
🔍直腸脱ってなに?
直腸脱とは、直腸(腸の一番お尻に近い部分)が肛門から飛び出してしまう病気です。
- お尻の穴から赤いものが見える
- 出血したり、粘液がついている
- うんちを何度も出そうとしている(しぶり)
- お尻をしきりに舐める・気にする
このような症状があれば、直腸脱(または肛門脱)の可能性があります。
🐾原因はなに?
直腸脱の原因は、「いきみ(腹圧)」が強くかかること。
主なきっかけは以下のようなものです:
| 原因 | 内容 |
|---|---|
| 下痢 | 腸の炎症や寄生虫感染、ウイルスなどでいきみが強くなる |
| 便秘 | うんちが硬くて出づらく、いきむ回数が増える |
| 出産(特に猫) | 陣痛による強いいきみで起きることも |
| 尿のトラブル | 膀胱炎や結石でおしっこに時間がかかるとき |
| 加齢や筋力低下 | 高齢になるとお尻周りの筋肉が弱くなりやすい |
| 未去勢の男の子 | 前立腺肥大や会陰ヘルニアが関係することも |
🐶 若いワンちゃん・ネコちゃんでは下痢が、
🐱 高齢の子では筋力の衰えや持病が原因になりやすいです。
🧪どんな検査をするの?
まずは見た目の診察(視診)が中心です。
肛門からどんな形で出ているか、押し戻せるか、色や壊死の有無などを確認します。
必要に応じて以下の検査を行います
- 便検査(寄生虫や炎症のチェック)
- 直腸の触診(中の腫瘍や異物の確認)
- 超音波やX線検査(腸や前立腺、膀胱などの状態を見る)
💊どんな治療をするの?
軽症の場合(初めての脱出など)
- 飛び出した部分を押し戻す(整復)
- 肛門を一時的に軽く縫って再脱出を防ぐ(巾着縫合)
- 下痢や便秘の治療を並行して行う
- エリザベスカラーでなめ壊しを防ぐ
多くの軽症例では、数日で元どおりになります。
再発した場合・重症の場合
- 脱出した部分の切除手術
- 直腸や結腸を体内に固定する手術
- 必要に応じて去勢や他の病気の治療も検討
🩺 出血が多い・組織が黒くなっている・何度も繰り返す場合は、手術が必要になることがあります。
🔁再発はするの?
はい、再発しやすい病気です。
特に以下のような子では注意が必要です
- 下痢・便秘がなかなか治らない
- お尻の筋肉が弱っている(高齢など)
- 舐め壊しやしぶりが続いている
そのため、再発を防ぐには…
- 下痢・便秘をきちんと治す
- 再発が多ければ手術も検討
- 必要に応じて去勢手術
- お尻を守る環境を整える(滑らない床、トイレの清潔など)
が大切です。
🧼飼い主さんができること
✅ お尻まわりに異常がないか定期的に観察
✅ 「しぶり」「うんちに血が混じる」「何度もトイレに行く」などが見られたら早めに受診
✅ 繰り返す下痢・便秘を放置しない
✅ 再発予防のため、整腸剤・食事管理・寄生虫対策も重要
✅まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 病名 | 直腸脱(ちょくちょうだつ)・肛門脱 |
| よくある原因 | 下痢・便秘・出産・加齢・前立腺肥大など |
| 主な症状 | 赤いものがお尻から出る、出血、排便しぶり |
| 治療法 | 整復、肛門の一時縫合、再発時は手術も |
| 再発 | 再発しやすい → 原因治療と生活管理が重要 |
🐕🐈 最後に
お尻からの「赤い何か」はびっくりしますよね。
でも、早めに治療すれば多くの子は回復できます。
「いつもと違う排便の様子」「お尻をやたら気にしている」
そんなサインを見逃さず、気になったら早めにご相談くださいね。
📞 お困りの際は、お気軽にご連絡ください!
