犬・猫の角膜潰瘍(かくまくかいよう)について―― 「目がしょぼしょぼ」は緊急サインかもしれません
目次
1. はじめに
✔ 目をしょぼしょぼしている
✔ 涙が止まらない
✔ 白目が充血している
こうした症状の原因として、見逃してはいけない病気のひとつが 角膜潰瘍 です。
角膜潰瘍は、黒目(角膜)の表面が傷つき、深くえぐれてしまう状態を指します。
軽度であれば点眼治療で治りますが、重症になると角膜穿孔(穴があく)や失明のリスクもあります。
この記事では、
✔ 角膜潰瘍とは何か
✔ 原因
✔ 症状
✔ 犬と猫の違い
✔ 治療と予後
を、飼い主さん向けに分かりやすく解説します。
2. 角膜潰瘍とは?
角膜は、目の一番外側にある透明な膜です。
外側から順に
1. 上皮
2. 実質
3. デスメ膜
という層構造になっています。
角膜潰瘍とは、角膜の表面(上皮)が欠損し、場合によっては深い層まで傷が進んだ状態です。
👉 単なる「目の傷」ではなく、進行性の病気と考えます。
3. 主な原因
■ 外傷(最も多い)
✔ じゃれ合いによる引っかき傷
✔ 草むら
✔ 爪
✔ 異物混入
■ 逆さまつ毛・眼瞼異常
✔ 眼瞼内反(まぶたが内側に巻き込む)
✔ 逆さまつ毛
👉 慢性的な刺激で潰瘍になります。
■ ドライアイ(乾性角結膜炎)
✔ 涙が不足し、角膜が乾燥して傷つきやすくなります。
■ 猫ヘルペスウイルス(猫で重要)
✔ 猫では、ヘルペスウイルス感染による角膜潰瘍が非常に多いです。
■ 難治性角膜潰瘍(犬)
✔ 中高齢犬に多い「治りにくい潰瘍」もあります。
■ 症状
- 角膜潰瘍は非常に痛みが強い病気です。
◆ 主な症状
✔ 目をしょぼしょぼする
✔ 片目を閉じる
✔ 涙が増える
✔ 充血
✔ 目やに
✔ 光を嫌がる
✔ こする
👉 「急に片目を閉じている」は緊急性が高いサインです。
■ 犬と猫の違い
◆ 犬
✔ 外傷性が多い
✔ 難治性潰瘍がある
✔ 短頭種で多い
◆ 猫
✔ ヘルペス関連が多い
✔ 再発しやすい
✔ 痛みが強く出ることも
4. 診断・治療方法
■ フルオレセイン染色検査
- 特殊な蛍光色素を使い、傷の部分が緑色に染まります。
👉 潰瘍の有無・深さを確認できます。
■ 治療
- 治療は潰瘍の深さで大きく変わります。
◆ 表層潰瘍(浅い傷)
- 抗菌点眼
- 角膜保護点眼
- エリザベスカラー装着
👉 通常1〜2週間で改善。
◆ 深い潰瘍
- 頻回点眼
- 血清点眼
👉 場合によっては外科処置
◆ 角膜穿孔リスク
- 緊急手術が必要になることがあります。
5. 絶対にやってはいけないこと
❌ 人用目薬を使う
❌ ステロイド点眼を自己判断で使う
👉 ステロイドは潰瘍を悪化させ、穿孔の危険があります。
6. 予後
早期治療であれば多くは治癒します。
しかし、
✔ 治療が遅れた
✔ 深部まで進行した
場合は、視力低下や角膜混濁が残ることがあります。
7. すぐ受診すべき症状
✔ 目を開けられない
✔ 白目が真っ赤
✔ 目が白く濁る
✔ 急に痛がる
👉 角膜潰瘍は様子見してはいけない目の病気です。
8. まとめ
角膜潰瘍は
✔ 強い痛みを伴う
✔ 放置で悪化する
✔ 早期治療が非常に重要
という目の緊急疾患です。
「目をしょぼしょぼしているだけ」と軽く考えず、
早めの受診が目を守ることにつながります。
岡崎市で
✔ 片目を閉じている
✔ 急に涙が増えた
と感じたら、できるだけ早く動物病院へご相談ください。
ぶんペットクリニックでは、角膜潰瘍の早期診断・重症例の外科的対応まで、一頭一頭の状態に合わせて丁寧に診療を行っています。
