犬・猫のフィラリア予防薬について ― 通年予防とシーズン予防の違いも解説
目次
1. はじめに
✔ フィラリアの薬はいつから飲めばいいの?
✔ フィラリアってどのような病気?
✔ 最近“通年予防”って聞くけど必要なの?
犬や猫の飼い主さんから、フィラリア予防については毎年多くの質問があります。
フィラリア症は、一度かかると治療が難しく、命に関わる病気です。
一方で、正しく予防すればほぼ100%防げる病気でもあります。
この記事では
✔ フィラリア症とは何か
✔ フィラリア予防薬の役割
✔ シーズン予防と通年予防の違い
✔ それぞれのメリット・注意点
✔ 飼い主さんが知っておくべきポイント
を、飼い主さん向けに分かりやすく解説します。
2. フィラリア症とは?
フィラリア症(犬糸状虫症)は、蚊を媒介して感染する寄生虫疾患です。
■ 感染の流れ
- 蚊がフィラリアに感染した犬・猫を吸血
- 蚊の体内で幼虫が成長
- 別の犬・猫を刺すことで体内に侵入
- 数か月かけて成虫となり、心臓や肺動脈に寄生
3. フィラリア症の怖さ
■ 犬の場合
✔ 心臓・肺に寄生
✔ 咳
✔ 元気消失
✔ 呼吸困難
✔ 失神
✔ 最終的には突然死
■ 猫の場合
✔ 少数寄生でも重症化
✔ 咳・喘息様症状
✔ 急死(HARD:猫フィラリア関連呼吸器疾患)
👉 猫も予防が必要な病気です。
4. フィラリア予防薬は「駆虫薬」
重要なポイントとして、
👉 フィラリア予防薬は“感染を防ぐ薬”ではありません。
■ どういう仕組み?
蚊に刺されて体内に入ったフィラリア幼虫(L3〜L4)を成虫になる前に駆除する薬
つまり
✔ 先月感染したかもしれない幼虫を、今月の薬で駆除する
という仕組みです。
5. フィラリア予防薬の種類
■ 内服薬(チュアブル・錠剤)
- 月1回
- おやつタイプが多く与えやすい
■ スポットオン(滴下タイプ)
- 首元に垂らす
- 投薬が苦手な子に向く
■ 注射タイプ(犬のみ)
- 年1回
- 飲み忘れがない
👉 病院・個体により向き不向きがあります。
6. シーズン予防とは?
■ シーズン予防の考え方
- 蚊が出る時期だけ予防する方法
- 日本では一般的に
- 5月〜12月頃(地域により異なる)
◆ 理由
- 蚊がいない冬は感染リスクが低い
- 薬の使用期間を最小限にできる
■ シーズン予防のメリット
- 薬の回数が少ない
- コストを抑えやすい
■ シーズン予防の注意点
- 開始・終了時期を間違えやすい
- 「飲み忘れ」が起こりやすい
- 温暖化で蚊の発生時期が長期化
- シーズン初めの血液検査が必須
👉 1か月の飲み忘れ=その月の感染リスクになります。
■ 通年予防とは?
◆ 通年予防の考え方
- 1年中、毎月予防薬を投与する方法
- 近年、推奨されるケースが増加
■ 通年予防が勧められる理由
✔ 温暖化による蚊の長期発生
- 冬でも蚊が確認される地域が増加
- 「蚊がいない時期」の判断が難しい
✔ 投薬管理が簡単
- 毎月同じ日
- 迷わない
- 飲み忘れが減る
✔ 他の寄生虫も同時に予防
多くの予防薬は
- ノミ
- マダニ
- 回虫・鉤虫
も同時に予防できます。
■ 通年予防のメリット
✔ 飲み忘れ防止
✔ 年間を通じた安心感
✔ シーズン初めの血液検査が必要なくなる
✔ 総合的な寄生虫対策
■ 通年予防の注意点
✔ 年間コストはやや上がる
7. 予防前に必要な検査
■ 犬の場合
- ミクロフィラリア検査・フィラリア抗原検査(血液検査)
- シーズン予防の場合は、毎年1回必須(通年予防の場合は検査不要)
👉 陽性の状態で予防薬を使うと重篤な副反応が出ることがあります。
■ 猫の場合
- 検査は不要
8. 飼い主さんが知っておくべき重要ポイント
✔ 予防薬は「毎月確実に」
✔ 飲み忘れたら自己判断でまとめ飲みしない
✔ 体重に合った薬を使う
✔ 毎年の検査を省略しない
✔ 「去年大丈夫だった」は根拠にならない
9. まとめ
フィラリア症は命に関わるしかし確実に予防できる数少ない病気のひとつです。
■ シーズン予防
- コスト重視・管理に自信がある方向け
■ 通年予防
- 安全性・確実性・管理のしやすさ重視
どちらが正解というより、
👉 その子の生活環境・性格・飼い主さんの管理スタイルに合った方法を選ぶこと
が最も重要です。
岡崎市で「フィラリア予防、どこまで必要?」「通年にした方がいい?」
と迷われている方は、ぜひ動物病院で相談してください。
ぶんペットクリニックでは、犬猫それぞれの生活環境・健康状態に合わせて、最適なフィラリア予防プランをご提案しています。
